シュミレーションでは救急車の速度40km/時 ヘリの速度240km/時(防災ヘリもドクターヘリも同等)

設定例:消防署〜事故現場まで5分、事故現場〜最寄の緊急離発着場まで5分、事故現場〜救命救急センターまで60km、熊本空港〜最寄の緊急離発着場まで60km、救命救急センターの屋上へリポートにヘリが離発着できると仮定

搬送手段の例 救急車のみで搬送 救急車と防災ヘリ(ひばり) 救急車とドクターヘリ

119通報〜現場到着まで

救急車で5分

救急車で5分

救急車で5分

救急隊員がヘリ要請するまで

現場活動10分

現場活動10分

現場活動10分

ヘリが離陸し現場近くの離発着場に着くまで

 

離陸まで10分
現場まで15分
(この間に救急車は患者を収容し、緊急離発着場へ移動)

離陸まで4分
現場まで15分
(この間に救急車は患者を収容し、緊急離発着場へ移動)

ヘリ到着後〜離陸まで現場活動

 

15分

救急医が診療を開始しながら離陸するまで20分

現場〜救命救急センターまで

90分(時速40kmとして)

15分(時速240kmとして)

15分(時速240kmとして)

119通報〜救命センター到着までの所要時間

105分

70分

69分

       

応急手当の実施者

救急救命士

救急救命士

救急医と救急看護師

119通報〜救急医が治療を開始するまで

105分

70分

29分

設定例を事故現場〜救命救急センターまで40kmと仮定すると、救急車が75分、防災ヘリが60分、ドクターヘリが59分となる

設定例を事故現場〜救命救急センターまで30kmと仮定すると、救急車が60分、防災ヘリが55分、ドクターヘリが54分となる

設定例を事故現場〜救命救急センターまで20kmと仮定すると、救急車が45分、防災ヘリが50分、ドクターヘリが49分となる

結論1.事故現場〜救命救急センターまで30km以上で離れていればヘリ搬送が時間的に有利

結論2.ドクターヘリは救急専門医の治療が30分以内に開始できるので、救急車との比較では、事故現場〜救命救急センターまで救急車で15分以上(約10km以上遠方)かかる場合、ドクターヘリがより早期から医師の診療開始

結論3.救命救急センターに搬入されるまでの時間は20kmまでは救急車が早く、30km以上はヘリのほうが早い

 

病態の例

救急救命士の場合

救急医が現場に行った場合

呼吸困難

酸素投与、口腔内の吸引
(呼吸停止した場合に限り、チューブを用いて気道確保を行うことができる)

酸素投与、気管挿管、気管内吸引、人工呼吸器の装着

ショック

外出血の圧迫
(心停止になった場合に限り、輸液とアドレナリン投与ができる)

外出血の止血、輸液、昇圧薬、心臓と腹部の超音波検査

重症不整脈

経過観察
心停止(心室細動)したら除細動

輸液、抗不整脈薬、除細動、一時的ペースメーカー装着

くも膜下出血

経過観察
(救急車の振動や揺れは血圧が変動しやすい)

血圧管理、鎮静薬
(ヘリ搬送は血圧の変動が少ない)

重症熱傷

患部の冷却

創処置、輸液、鎮痛薬