【救急・総合診療部 実践3項目】 1.患者本位の救急医療の実践 2.プロフェッショナルな救急医療の実践 3.地域に貢献する救急医療の実践

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笠岡教授の記事が西日本新聞に掲載されました。
「熊本の医力 救急医療は今」

2014.09.05
掲載記事 ▼本文▼

地域社会のセーフティネットとして救急医療体制の整備は不可欠と考えられます。熊本県は全国的にも救急医療体制の整備が比較的進んでいる県であり、救急隊が病院選定に難渋する、いわゆる「たらい回し」と言われる状況はほとんど発生していないと報告されています。

熊本県内には、約70の救急告示病院がありますが、そのうち、三次救急医療を担う救命救急センターや大学病院は全て熊本市内に存在しています。そのため、特に重症救急患者に対応する救命救急医療については地域格差が発生し、熊本市内の三次救急医療機関への集約化は行われています。天草や阿蘇など遠方の地域から熊本市内へ救急車による陸路搬送には長時間を要しますが、防災ヘリコプターに加えて、平成24年1月から運航が開始された熊本県ドクターヘリにより陸路搬送よりも短時間で救急患者の搬送が可能となりました。さらに、ドクターヘリで医師や看護師を救急現場に投入することでより早い救命処置の開始が可能となり、救命救急医療のさらなる充実が図られています。特に熊本県では防災ヘリとドクターヘリ2機協力体制を確立し「熊本型ヘリ救急搬送体制」と呼ばれており全国的にも注目されています。

一方、熊本県には日本救急医学会認定の救急科専門医が約50名在籍していますが、県内の救急病院の2割程度にしか救急科専門医が在籍していない現状があります。そのため、熊本県においてより充実した救急医療を提供するために救急専門医のさらなる育成と救急病院への適正配置が今後の重要な課題と考えられます。

9月9日は「救急の日」です。その後1週間は「救急医療週間」と定められ、市民の皆様に救急医療および救急業務に対する正しい理解と認識を深めていただくために、全国の消防機関および医療機関で様々な行事が開催されます皆様のご参加をお願いいたします。

▼全国から注目される熊本式ドクターヘリ◎熊本のここがスゴイ▼

救急現場に速やかに医師・看護師を派遣し、患者の救命率の向上や後遺症の軽減を図るとともに、重度の救命患者を短時間で三次救急医療機関へ搬送可能とすることを目的として、平成24年1月より運行が開始されました。防災ヘリと連携する熊本県独自の「熊本型ヘリ救急運送体制」を推進しています。

〔熊本県三次救急医療機関〕熊本赤十字病院、国立病院機構熊本医療センター、済生会熊本病院、熊本大学医学部附属病院

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