口腔外科とは
歯を含む口腔、顎、顔面ならびにその隣接部位に現れる疾患を扱う診療科です。この領域には、歯や顎骨が原因となるものから悪性腫瘍までさまざまな疾患が発生します。全身の病気の部分症状として発生する疾患などもあり、病名を列記すれば300以上にものぼります。具体的には、埋伏歯、顎顔面の外傷、顎変形症、歯性感染症、嚢胞
や腫瘍、唾液腺疾患、顎関節疾患などの外科的疾患に加え、口腔粘膜疾患、神経性疾患、味覚異常などの内科的疾患も含まれます。この領域の異常は、食事や発音・会話がうまくできないなどの機能的な障害に加えて審美的な障害も生じます。治療により口腔・顎・顔面全体の自然な形態や機能が回復すると、顔全体がいきいきとし、健康的な美しさを取り戻すことができます。そのお手伝いをするのが口腔外科です。口腔外科で診療を行う主な疾患の詳しい説明については、こちらをご覧ください。
歯科口腔外科とは
「歯科口腔外科」という用語は、日本では1996年8月に「歯科口腔外科」が歯科医業の標榜科名として政令で認可されてから用いられるようになりました。歯科的な基盤に立って「口腔外科」診療を行うのが「歯科口腔外科」です。「歯科口腔外科」における診療の中心は「口腔外科」診療ですが、「歯科」と「口腔外科」の両方に関する幅広い知識が必要となります。歯科口腔外科についてもっと知りたい方は、市民公開講座(「歯科口腔外科医療の最前線~お口の中から全身の健康を見つめ直す!」)の内容をご覧ください。