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研修だより

「臨床研修を終えるにあたり」

熊本大学医学部附属病院群臨床研修医 産婦人科特化コース 2年次
本岡 大社

 私は平成24年3月に熊本大学医学部を卒業し、同年の4月より熊本大学医学部付属病院群で初期臨床研修を開始しました。私は学生時代から産婦人科に興味を持っていたため、研修コースは産婦人科特化コースを選択しました。産婦人科特化コースは、2年間の初期研修期間のうち11か月間を産婦人科で過ごし、残りの13か月では内科を6か月間、救急医療を3か月間、地域医療を1か月間経験し、選択必修項目とし各種外科・小児科・精神科の中から希望する科を3か月間研修するコースでした。私はこのコースの中で可能な限り、産婦人科と関わりのある科での研修を行おうと考え、研修先の科を選択しました。研修1年目は4月から順に、代謝内科で3か月間、産婦人科で3か月間、血液内科で1か月間、消化器内科で2か月間、消化器外科で1か月間、精神科で1か月間、泌尿器科で1か月間の研修を行いました。研修2年目は、健康保険人吉総合病院の救急医療部で4月から3か月間、同院の産婦人科で7月から2か月間の研修を行い、その後、9月の1か月間は公立玉名中央病院で地域医療の研修を行い、そして10月以降は再び、熊本大学病院医学部付属病院の産婦人科で研修を行いました。

 研修を始めたころは、指導医の先生が決められた方針に沿って、病棟業務を行うだけでも精一杯でした。右も左もわからない状態で、緩下剤一つ出すのにも、「この1錠のせいで下痢するのではないか」とか、「逆に1錠だけでは全く効果がないのではないのか」と悩み、大騒ぎしていたことを覚えています。このころの指導医の先生には、カルテの書き方や検査のオーダーの仕方、検査結果の解釈の仕方など、医者として基本的なことを手取り足取り教えていただきました。ご自身の仕事も大変な中で熱心にご指導を頂き、本当に有難く感じています。

 その後、病棟業務にも慣れてきた研修1年目の夏から、産婦人科での研修が始まりました。手術のある科での研修は初めてであり、また、妊婦さんを受け持つことも初めてでした。周術期管理も周産期管理も、すべてが新鮮で面白く、刺激的な研修生活を送ることができました。

 終末期医療を受ける患者さんも、ここで初めて担当しました。「終末期の患者さんとどのように接すればいいのだろう」とコミュニケーション面で悩み、また、「患者さんのつらさをどうすれば和らげることができるのだろうか」と治療の面でもとても苦労しました。自身の力量不足で苦労することが多くありましたが、それでも、患者さんやご家族の表情がつらそうな表情から、穏やかな表情となり、笑顔になったときには、言いようの無い嬉しさと遣り甲斐を感じました。産婦人科はとてもやりがいのある科だと考え、このとき産婦人科への入局を改めて決意しました。

 その後も大学病院では、がん診療に関わる科や骨盤内臓器を扱う科を中心に研修を続けました。どの科でも非常に熱いご指導をいただき感謝しております。中でも、消化器外科では症例報告を作成する機会を頂き、非常に感謝しております。症例報告が受領された時の喜びはひとしおでした。大変お忙しい中で先生方にお時間を割いていただき、教授を初めご指導いただいた先生方には大変感謝しております。

 大学病院での1年間の研修を終え、2年目の研修は場所を変えて人吉総合病院で始まりました。人吉は温かい人が多く、研修を行った病院も雰囲気の明るい病院でした。おいしい食べ物が多く、素晴らしい温泉もたくさんありました。音楽イベントを開催するバーもあり、指導医の先生と通ったのはいい思い出です。研修に関しては、救急外来でファーストタッチから診療にあたらせていただいたり、産婦人科で病棟から外来まで携わらせていただいたりと、とても充実した研修を送ることができました。特に、産婦人科ではNICUがない状況での切迫早産の管理がどれだけ大変か、また、放射線科のいない状況で、出血リスクの高い症例を扱うことがどれだけ大変かを、身をもって感じられました。特に他院の産科出血症例に指導医と急行し対応したことは忘れられません。救急症例の中でも最も恐ろしい症例でした。熱心に指導を頂いた指導医の先生方には頭が上がりません。

 その後、地域医療は公立玉名総合病院の代謝内科で研修させていただきました。糖尿病や内分泌疾患に関して勉強させていただきました。指導医の先生だけでなく副院長の先生にも気にかけていただき、内分泌疾患に関して勉強させて頂きました。とても充実した研修を送ることができたと考えています。指導医の先生や副院長の先生には大変お世話になりました。

 その後、10月より再び大学病院に戻り、それからは産婦人科で研修を継続し、現在に至ります。

 研修を終える今、自身の研修に関して振り返ってみると、良い出会いに恵まれた研修であったと考えます。色々な患者さんと出会い、素晴らしいたくさんの先生方と出会い、素敵なコメディカルスタッフの方々と出会うことができました。どれも私にとって素晴らしい出会いであり、大切にしたいものです。医学的な知識はもちろん、診療に当たる姿勢や、社会人としての在り方、そして、生きる上での哲学や生きるという事に関して、たくさんのことを教えて頂いたと考えています。素晴らしい経験をさせて頂き、研修中に関わりを持たせていただいた、患者さん、先生方、そしてスタッフの皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。私は熊本大学医学部付属病院群での研修を受けられて非常によかったと考えています。

 最期に、たった2年間の研修期間でも、私はたくさんのいい経験を得ることができたと感じています。今後の長い医者人生では、きっと、益々たくさんのいい経験ができるものと考え、期待を大きくしています。今後は産婦人科医として、研修中に学んだことを生かしつつ、早く一人前になり、少しでも社会のため、患者さんのために貢献できるよう、努力を続けようと考えています。

 研修期間中にお世話になった皆様、本当にありがとうございました。今後とも、多数の先生方からのご指導ご鞭撻を賜れたらと考えております。

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