ネフローゼって何ですか?


当科からの回答

尿に血液中の蛋白質が大量に流れ出し、血液中の蛋白質の濃度が低下してくると、足がむくんだり、目が腫れるようになります。このような病態をネフローゼ症候群といいますが、正確には一日の尿蛋白が3.5g以上で、血液中の総蛋白が6.0g/dl以下(正常値は6.5〜7.6)もしくは血清アルブミンが3.0g/dl以下(正常値は4.0〜4.5g/dl)の場合を言います。たいていの人では血清コレステロールや中性脂肪も増加します。むくみの程度も様々で、1〜2kgの体重増加で済む人から10kg以上の体重増加を生じる人など程度の差があります。

ネフローゼ症候群はいろんな病気の寄せ集めで、その原因を診断することが大事です。年齢や基礎疾患、発病の仕方、採血検査、尿検査などからある程度類推できますが、最終的には腎臓の一部を針で取ってきて顕微鏡で調べる「腎生検」をして診断する必要があります。

治療法は原因の病気によって違ってきます。利尿薬、ステロイドホルモン剤、ある種の降圧薬、免疫抑制薬などの治療法がありますが、どれが必要かはそれぞれに違うので主治医と相談してください。


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