患者の皆様へ
臨床研究開示
臨床研究
本学では、医学系研究に協力して下さる方々(以下研究対象者)の利益と安全を守り、安心して研究に参加していただくように心がけております。こちらに記載されている研究については、既存の研究の目的のため収集・保存された試料・情報を用いる研究で、直接研究対象者からインフォームド・コンセントを取得することが困難であるため、情報公開をさせていただいております。こちらの文書は研究対象者の皆様に、情報公開をするとともに、研究参加を拒否または同意撤回の機会を保障する為のものになります。
なお、研究参加を拒否または同意撤回されても一切の不利益はないことを明記させていただきます。
| 受付番号 | 委員会 | 研究の名称 | 研究責任者 | 研究期間 | 状態 |
|---|---|---|---|---|---|
| 倫理第2127号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 眼内液・眼内増殖組織におけるエクソソームの解析 | 髙橋 枝里 | 2020年11月17日〜2026年3月31日 | 継続中 |
| 先進第2511号 | 臨床研究部門倫理委員会 | 緑内障に対する眼内線維柱帯切開術術後の眼圧スパイクのリパスジルとブリンゾラミドによる抑制効果の比較前向き研究 | 井上 俊洋 | 2020年11月30日〜2026年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第2383号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 緑内障予後に関わる因子の研究 | 井上 俊洋 | 2021年10月8日〜2025年8月31日 | 継続中 |
| 先進第2347号 | 臨床研究部門倫理委員会 | 緑内障患者に対するバルベルトチューブシャント手術の成績に関する後向き研究 | 井上 俊洋 | 2018年5月7日〜2026年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第2580号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | Vogt-小柳-原田病における脳脊髄液の解析 | 髙橋 枝里 | 2022年9月15日〜2026年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第2702号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 未熟児網膜症治療の弱視・斜視に関する後ろ向き研究 | 井上 俊洋 | 2023年4月21日〜2026年12月31日 | 継続中 |
| 倫理第2729号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 緑内障・高眼圧症患者に対するリパスジル・ブリモニジン配合点眼液の使用実態下における長期投与時の安全性および有効性に関する大規模観察研究(ROCK-α study) | 井上 俊洋 | 2023年4月20日〜2027年1月31日 | 継続中 |
| 倫理第2888号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 緑内障濾過手術後の創傷治癒に関わる因子の探索 | 井上 俊洋 | 承認日〜2030年3月31日 | 迅速審査中 |
| 倫理第2841号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | プリザーフロマイクロシャント術の治療成績に関する研究 | 井上 俊洋 | 2023年11月7日〜2027年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第2949号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 複視治療における片眼遮閉の適応に関する後ろ向き研究 | 井上 俊洋 | 2024年1月2日〜2027年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第2986号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 遺伝性ATTRアミロイドーシス患者の硝子体サンプルの解析 | 井上 俊洋 | 2024年6月11日〜2029年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第3212号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | マイクロパルス波経強膜毛様体光凝固術の治療成績に関する後ろ向き研究 | 井上 俊洋 | 2025年4月11日〜2027年3月31日 | 継続中 |
| ゲノム第599号 | ヒトゲノム・遺伝子解析研究倫理委員会 | Coats病の病因究明のための遺伝子研究 | 井上 俊洋 | 2024年11月1日〜2025年5月31日 | 継続中 |
| 倫理第3178号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 2023年ぶどう膜炎初診患者の多機関共同後ろ向き調査 | 井上 俊洋 | 2025年2月25日〜2027年3月31日 | 継続中 |
| 倫理第3321号 | 疫学・一般部門倫理委員会 | 遺伝性ATTRアミロイドーシス患者の眼アミロイドーシスに関する後ろ向き研究 | 井上 俊洋 | 2025年8月25日~2030年3月31日 | 継続中 |
2023年ぶどう膜炎初診患者の多機関共同後ろ向き調査
患者さんおよびご家族の方へ
当院では「2023年ぶどう膜炎初診患者の多機関共同後ろ向き調査」を行っております。この研究は当院における近年のぶどう膜炎の原因別の頻度を調査することで、最近のぶどう膜炎の特徴を解明し、より正確な診断の実現を目指すものです。今回の研究によって、ぶどう膜炎の正しい診断や治療法の確立につながることが期待されます。
この病気のために当院に通院された際の患者さんのデータ(病名)を、今回の研究で使わせて頂けないかと思います。対象となる患者さんは以下の通りです。
研究課題
2023年ぶどう膜炎初診患者の多機関共同後ろ向き調査
研究期間
- 実施期間:承認日から2027年3月31日
- 研究対象期間:2023年1月1日から2023年12月31日の1年間
対象となる方
2023年1月1日から2023年12月31日の間に、熊本大学病院眼科に通院され、ぶどう膜炎と診断された患者さん。
研究の意義
ぶどう膜炎の原因疾患構成は人種や世界の地域によって大きく異なっていることが判っています。ですから、世界の他の国から報告されたものは日本のぶどう膜炎の原因がどのようなものであるかということの参考にはなりません。そこで、今回日本の眼炎症学会が中心となってわが国におけるぶどう膜炎の原因疾患について調査することとなりました。この調査は、自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 蕪城 俊克を主たる研究者として行われ、日本全国の大学病院を中心とした多数のぶどう膜炎診療を行っている施設がこの調査に参加する予定です。この調査に熊本大学病院眼科も参加し、近年の日本のぶどう膜炎の原因疾患構成を解明したいと考えています。
研究の目的
ぶどう膜炎と診断された患者さんの原因病名を集計し、日本のぶどう膜炎の原因がどのようなものであるかを明らかにすることです。
研究の方法
この研究は、自治医科大学附属さいたま医療センター臨床研究等倫理審査委員会の審査を受け実施するものです。当施設のほか、自治医科大学附属さいたま医療センターなど全国70施設以上で実施します。
あなたの年齢、性別、ぶどう膜炎の原因疾患名、罹患部位を診療記録より収集します。診断名が確定していれば、調査票の該当する疾患の患者数をひとつ増やします。決してこの調査票にはあなたの個人情報は記入されません。記入されるのは患者数のみです。また診断がついていない場合には、「原因不明」の患者数をひとつ増やします。この研究のために新たに検査をしたり、試料を採取することはありません。
[ 取得する情報 ]
年齢、性別、ぶどう膜炎の原因疾患名、罹患部位
この研究は、現在または過去に熊本大学病院眼科にぶどう膜炎で通院された患者さんが、これまでに当院でうけた診断名(病名)のデータを収集して、日本のぶどう膜炎の原因がどのようなものであるかを明らかにすることを目的としています。具体的には、当院のカルテに記載されている患者さんの年齢、性別、ぶどう膜炎の原因疾患名、罹患部位の情報を記録し、多数の患者さんのデータをまとめて統計的に検討します。特に患者さんに新たにご負担いただくことはありません。データは主たる研究施設である自治医科大学附属さいたま医療センター眼科に電子ファイルで送付されます。送付されるデータには、個人を特定できるような情報は一切含まれていません。
個人情報の保護
この研究に関わって収集される情報・データ等は、外部に漏えいすることのないよう、慎重に取り扱う必要があります。
あなたの情報・データ等は、自治医科大学附属さいたま医療センター眼科にて解析・保存されます。送付されるデータには、氏名・住所・生年月日等の個人情報は全く入っていません。当院でのデータは、自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 蕪城 俊克が、担当者のみ使用できるパスワードロックをかけたパソコンや鍵のかかる保管庫で厳重に保管します。データは研究終了後、一定期間(60か月)保存した後に破棄・廃棄されます。
この研究のためにご自分のデータを使用してほしくない場合は主治医にお伝えいただくか、下記の研究事務局まで2026年8月31日までに御連絡ください。患者さんご本人がこの文章を読んだり連絡したりすることができなければ、代諾者(ご家族の方)から本研究への参加拒否を連絡して頂くことも可能です。ご連絡をいただかなかった場合、ご了承いただいたものとさせて頂きます。
研究結果は、個人が特定出来ない形式で学会等で発表されます。収集したデータは厳重な管理のもと、研究終了後5年間保存されます。なお研究データを統計データとしてまとめたものについてはお問い合わせがあれば開示します。下記までご連絡ください。ご不明な点がありましたら主治医または研究事務局へお尋ねください。
本研究の経費は、当院からの費用負担はありませんが、自治医科大学附属さいたま医療センター眼科の講座研究費より拠出しています。本研究に関して、開示すべき利益相反関係はありません。尚、あなたへの謝金はございません。
問い合わせ、苦情等の連絡先
| 担当医師 |
熊本大学病院眼科 高橋枝里 |
|---|---|
| 住所 | 〒860-8556 熊本市中央区本荘1-1-1 |
| 電話 | TEL.096-373-5247(内線5247)FAX:096-373-5249 |
| Eメール | ganka@kumamoto-u.ac.jp |
| 苦情連絡先 |
熊本大学病院 患者相談室 電話096-373-5629 |
本研究の実施体制
この研究は以下の体制で実施します。
| 項目 | 担当者 |
|---|---|
| 主たる研究実施場所(分野名等) | 自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 蕪城 俊克 |
| 研究責任者 | 自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 教授 蕪城 俊克 |
| 研究分担者 | 自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 講師 中川 卓 |
| 研究分担者 | 自治医科大学附属さいたま医療センター眼科 講師 田中克明 |
研究協力施設
研究協力施設(役割:情報の収集、主たる研究施設への提供)
| No. | 研究協力施設・機関名 | 施設責任者/研究責任者 |
|---|---|---|
| 1 | 自治医科大学附属病院眼科 | 蕪城 俊克 |
| 2 | 北海道大学大学院医学研究科眼科学教室 | 石田 晋 / 南場 研一 |
| 3 | 旭川医科大学 眼科学講座 | 長岡 泰司 / 木ノ内 玲子 |
| 4 | 弘前大学医学部 眼科学教室 | 上野 真 / 丹藤 利夫 |
| 5 | 東北大学大学院医学系研究科眼科学教室 | 中澤 徹 / 橋本 和軌 |
| 6 | 山形大学 眼科学講座 | 杦本 昌彦 / 金子 優 |
| 7 | 福島県立医科大学 眼科学講座 | 石龍 鉄樹 |
| 8 | 筑波大学医学医療系 眼科 | 大鹿 哲郎 / 長谷川 優実 |
| 9 | 獨協医科大学 眼科学教室 | 妹尾 正 / 鈴木 重成 |
| 10 | 群馬大学大学院医学系研究科 脳神経病態制御学講座眼科学 | 秋山 英雄 / 篠原 洋一郎 |
| 11 | 防衛医科大学校 眼科学講座 | 竹内 大 |
| 12 | 埼玉医科大学 眼科学教室 | 篠田 啓 / 河越 龍方 |
| 13 | 千葉大学大学院医学研究院 眼科学 | 馬場 隆之 |
| 14 | 順天堂大学医学部附属浦安病院 眼科 | 海老原 伸行 / 木村 芽以子 |
| 15 | 杏林大学医学部 眼科学教室 | 井上 真 / 慶野 博 |
| 16 | 横浜市立大学大学院医学研究科 視覚器病態学 | 水木 信久 |
| 17 | 東京大学医学部 眼科学教室 | 相原 一 / 田中 理恵 |
| 18 | 東京女子医科大学 眼科学講座 | 飯田 知弘 / 内村 英子 |
| 19 | 東京医科大学 臨床医学系 眼科学分野 | 後藤 浩 / 臼井 嘉彦 |
| 20 | 昭和大学医学部 眼科学講座 | 恩田 秀寿 / 木崎 順一郎 |
| 21 | 東京医科歯科大学 眼科学教室 | 大野 京子 / 鴨居 功樹 |
| 22 | 日本大学医学部 視覚科学系眼科学分野 | 山上 聡 |
| 23 | 東邦大学医療センター大橋病院 眼科 | 石田 政弘 / 竹山 明日香 |
| 24 | 慶應義塾大学 医学部眼科学教室 | 根岸 一乃 / 林 勇海 |
| 25 | 順天堂大学医学部 大学院医学研究科 眼科学講座 | 中尾 新太郎 / 山口 昌大 |
| 26 | 愛知医科大学 眼科学講座 | 瓶井 資弘 / 柴田 藍 |
| 27 | 名古屋大学大学院 医学系研究科 頭頸部・感覚器外科学講座 眼科学 | 西口 康二 / 牛田 宏昭 |
| 28 | 名古屋市立大学大学院 医学研究科 視覚科学 | 安川 力 / 加藤 亜紀 |
| 29 | 三重大学大学院 医学系研究科 臨床医学系講座 眼科学 | 近藤 峰生 / 加藤 久美子 |
| 30 | 信州大学医学部 眼科学教室 | 村田 敏規 / 朱 さゆり |
| 31 | 山梨大学大学院 総合研究部眼科学教室 | 柏木 賢治 |
| 32 | 金沢大学医薬保健学域医学類 視覚科学 | 東出 朋巳 |
| 33 | 富山大学医学薬学研究部 眼科学講座 | 林 篤志 / 中村 友子 |
| 34 | 滋賀医科大学 眼科学講座 | 大路 正人 / 袖川 智大 |
| 35 | 京都府立医科大学 眼科学教室 | 外園 千恵 / 青木 崇倫 |
| 36 | 京都大学大学院 医学研究科眼科学 | 辻川 明孝 / 村岡 勇貴 |
| 37 | 大阪公立大学大学院医学研究科 視覚病態学 | 本田 茂 / 田上 瑞記 |
| 38 | 関西医科大学 眼科学教室 | 今井 尚徳 / 大庭 慎平 |
| 39 | 大阪大学大学院医学系研究科 脳神経感覚器外科学 (眼科学) | 西田 幸二 / 丸山 和一 |
| 40 | 大阪医科薬科大学 眼科学教室 | 喜田 照代 / 小林 崇俊 |
| 41 | 関西医科大学総合医療センター 眼科 | 尾辻 剛 |
| 42 | 近畿大学医学部 眼科学教室 | 日下 俊次 / 岩橋 千春 |
| 43 | 兵庫医科大学 眼科学講座 | 五味 文 / 杉澤 孝彰 |
| 44 | 神戸大学大学院医学研究科外科系講座 眼科学分野 | 中村 誠 / 楠原 仙太郎 |
| 45 | 島根大学医学部 眼科学講座 | 谷戸 正樹 / 筒井 愛佳 |
| 46 | 広島大学大学院 医系科学研究科 視覚病態学 | 木内 良明 / 日山 知奈 |
| 47 | 山口大学大学院医学系研究科 眼科学 | 木村 和博 |
| 48 | 徳島大学大学院 医歯薬学研究部 眼科学分野 | 三田村 佳典 / 柳井 亮二 |
| 49 | 愛媛大学医学部 眼科学教室 | 白石 敦 / 平松 友佳子 |
| 50 | 高知大学医学部 眼科学講座 | 山城 健児 / 福田 憲 |
| 51 | 福岡大学医学部 眼科学教室 | 内尾 英一 / 原田 一宏 |
| 52 | 久留米大学医学部 眼科学講座 | 吉田 茂生 / 小嶋 修生 |
| 53 | 九州大学病院 眼科学教室 | 園田 康平 |
| 54 | 福岡歯科大学 総合医学講座 眼科学分野 | 大島 裕司 |
| 55 | 琉球大学大学院医学研究科 医学専攻眼科学講座 | 古泉 英貴 |
| 56 | 長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 眼科・視覚科学教室 | 北岡 隆 / 大石 明生 |
| 57 | 熊本大学大学院 生命科学研究部 眼科学講座 | 井上 俊洋 / 高橋 枝里 |
| 58 | 大分大学医学部 眼科学講座 | 武田 篤信 |
| 59 | 鹿児島大学医学部 眼科学教室 | 坂本 泰二 |
| 60 | 宮崎大学医学部 感覚運動医学講座 眼科学分野 | 池田 康博 |
| 61 | 国立国際医療研究センター 病院 眼科 | 八代 成子 |
| 62 | 地域医療機能推進機構東京 新宿メディカルセンター 眼科 | 間山 千尋 / 藤野 雄次郎 |
| 63 | 東京都健康長寿医療センター 眼科 | 善本 三和子 |
| 64 | 地域医療機能推進機構 大阪病院 眼科 | 大黒 伸行 |
| 65 | 淀川キリスト教病院 眼科 | 中井 慶 |
| 66 | 宮田眼科病院 | 宮田 和典 |
| 67 | 井上眼科病院 | 井上 賢治 |
| 68 | 宮田眼科 東京 | 望月 學 |
| 69 | 国立病院機構埼玉病院 眼科 | 細田 進悟 |
| 70 | 小沢眼科内科病院 | 小沢 忠彦 / 石川 恵里 |
| 71 | 国立成育医療研究センター 眼科 | 仁科 幸子 / 吉田 朋世 |
| 72 | 市立札幌病院 眼科 | 宮本 寛知 / 清水 美穂 |
| 73 | さいたま赤十字病院 眼科 | 石井 清 / 冲永 貴美子 |
| 74 | 洛和会音羽病院アイセンター | 栗山 晶治 / 岸 孝志 |
| 75 | ツカザキ病院 眼科 | 福島 敦樹 |
| 76 | 日本医科大学多摩永山病院眼科 | 堀 純子 |
本院(眼科)を受診された患者さん・ご家族の皆様へ
診療時に採取された眼科検体の他の医学研究への使用のお願い
研究課題
急性網膜壊死レジストリ研究
研究の対象
この研究は以下の方を研究対象としています。
- 急性網膜壊死の診断基準を満たす方。
- 別の病原体が原因と考えられる、または、それらの除外ができない方は除く。
- 下記に参加された方
- 「新規眼感染症網羅的PCR検査ストリップ開発に関する多機関共同研究」
- 「眼感染症・眼炎症疾患に関する多機関共同研究」
- 「感染性ぶどう膜炎病原体核酸同時検出キットに関する臨床性能試験」
- 先進医療「ウイルスに起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)」
- 先進医療「細菌又は真菌に起因する難治性の眼感染疾患に対する迅速診断(PCR法)」
- 先進医療症例集積「難治性ウイルス眼感染疾患に対する包括的迅速PCR 診断」
急性網膜壊死の研究について
急性網膜壊死は、単純ヘルペスウイルスあるいは水痘・帯状疱疹ウイルスを原因とする重症のぶどう膜炎です。元気に人に突然発症し、約70%で網膜剥離を生じ、約40%で将来的に見えなくなる可能性があるため、早期に診断し治療を行うことが大切です。しかし、まれ(100万人に0.63人/年)であるため、まとまったデータがなく、標準治療を示すガイドラインの作成が望まれています。
本研究では、全国のぶどう膜炎専門医の在籍する施設を対象とした多施設共同研究で、通常の診療で必要な検査や手術時に副次的に得られた、もしくはこの研究のために集めた眼科検体やカルテの情報を用いて、多数例で解析し、治療ガイドライン作成に繋げます。この情報は、学会や学会主導するレジストリ(疾患登録システム)と連携することで、機械学習による解析など、さらに詳しい解析を行うことも目指しています。残余検体は追加検査のためにバンキングする予定です。
本研究は、急性網膜壊死の病因・病態の解明に繋がり、治療ガイドライン作成による診断・治療・予防法の開発を推進することができると期待されます。
※ ぶどう膜炎とは目の茶色いところである黒目(虹彩)や目の奥の毛様体、脈絡膜などの炎症です。
※ PCR(ピーシーアール)とは正式には「ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction、ポリメラーゼチェーンリアクション)」といい、生物の遺伝情報を複製して増幅させる方法のことです。
※ 眼科検体とは目の中の液体である眼内液(がんないえき)などのことです。眼内液のうち、前房水(ぜんぼうすい)は目の前の方にあり、主に外来で細い針で採取します。硝子体(しょうしたい)は目の後ろの方にあり、主に手術で採取します。
研究の目的、意義及び方法について
眼科を受診された患者さんにご協力をお願いして、通常の診療で必要な検査に用いた残りや、眼科の手術を行った際に得られた残り、以前に行った他の研究で採取された残り、この研究のために採取する眼科検体などを用いて、PCR法による病因検査を行います。同時に、患者さんの診療記録から下記情報のうち必要なものを拝見します。データとして使用する際は個人が特定されないよう加工します。これらのデータは、診療ガイドライン作成などに用いたいと考えおり、将来的に早期に標準的な検査、治療ができるようになると期待されます。なお、今回頂いた検体は大変貴重ですので、保管して将来の眼科研究に備えたいと思います。
医学部長実施許可日~2029年3月31日の期間実施されます。延長の可能性もあります。
使用させていただく試料・情報について
本院におきまして、【研究の対象】に該当する患者さんより提供して頂いた眼科検体(試料)・情報を医学研究へ応用させていただきたいと思います。その際、検体を調べた結果と診療情報(例えば病名)との関連性を調べるために、患者さんの診療記録(情報:臨床診断、病歴、眼科検査結果、全身検査結果、治療歴、病変部の写真等)のうち必要なものを調べさせていただきます。なお、本研究に患者さんの組織(試料)及び診療記録(情報)を使用させていただくことについては、本研究の代表機関である大分大学医学部の倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され、大分大学医学部長および本研究の共同研究機関の長の許可の許可を得て実施されています。また、患者さんの試料および診療情報は、国の定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従い、特定の個人を識別できないよう加工したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守されます。
使用させていただく試料・情報の保存等について
試料・情報の提供先である大分大学医学部において、試料の保存は論文発表後5年間、診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、眼科検体(試料)は焼却処分され、診療情報については、シュレッダーにて廃棄したり、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除されます。なお、今回頂いた検体は大変貴重ですので、それぞれの保存期間を超えて保管させて頂き、将来の眼科研究に備えたいと思います。
外部への試料・情報の提供
この研究で収集した本院の患者さんの試料・情報は、この研究の測定施設である大分大学医学部または東京医科大学に集約されます。提供することについては本院の長へも報告・申請しています。その提供については、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行われます。なお、提供される際は、研究対象者である患者さん個人が特定できないよう、氏名の代わりに記号などへ置き換えますが、この記号から患者さんの氏名が分かる対応表は、本院の研究責任者が保管・管理し、提出しません。また、共同研究機関、既存試料・情報のみを提供する者、研究協力機関、測定機関、主幹施設(旭川医科大学・北海道大学・東京医科大学・京都府立医科大学・九州大学・大分大学)、診療ガイドライン作成ワーキンググループ、学会および学会関連レジストリ(JOIR等)、公的機関(地方厚生局、厚生労働省、独立行政法人 医薬品医療機器総合機構)等、およびその支援者(臨床研究コーディネーター、データセンター担当者、統計解析担当者、症例検討会議担当者、及びその支援者等)に提供する際も同様です。なお、試料・情報を提供する際の記録は、実施計画書への記載をもって記録に代えます。
患者さんの費用負担等について
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来医薬品などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。
研究資金
本研究は共同研究機関(主幹)の公的研究費(国立研究開発法人日本医療研究開発機構研究費、寄付金、学術研究助成基金助成金)により実施されます。ただし、他の国や企業、各種財団などから助成金を得る可能性があります。大分大学の資金を使用する場合は大分大学医学部眼科学講座の寄附金(武田研究助成-学術研究助成)を使用します。
利益相反(りえきそうはん)について
「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みます。本研究に関わる研究責任者、研究分担者等の利益相反の管理は研究代表者、又は研究責任者所属機関の規定に従って行います。計画、実施、発表にあたり、個人あるいは組織の利益のために公正な判断を曲げることは一切いたしません。なお,本研究に関わる全ての者が,利益相反ポリシーに抵触する利益相反を有しません。
研究の参加等について
本研究へ試料および診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に試料・診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの試料・診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文などを取り下げることはいたしません。患者さんの試料・診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または文末のお問い合わせ先までお申し出下さい。
研究全体の実施体制
共同研究機関・既存試料・情報の提供のみを行う者・研究協力機関等
お問い合わせについて
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。
| プロジェクト全体担当 | 東京医科大学臨床医学系眼科学分野 臼井嘉彦 03-3342-61114 |
|---|---|
| 本申請担当 | 大分大学医学部附属病院眼科 中野聡子 097-586-5904 |
| 本院の担当者 |
担当 熊本大学医学部 眼科学 高橋枝里 連絡先 096-373-5247 |