業務内容

  • 病院情報管理システムの構築、管理、運営  →詳細はこちら
  • 院内ネットワーク構築、管理  →詳細はこちら
  • 次世代電子カルテシステムの企画立案
  • 診療録管理  →詳細はこちら
  • 病院診療情報の収積、管理、活用
  • 経営分析、病院経営戦略立案
  • 次世代医療人養成教育  →詳細はこちら
  • 院内がん登録  →詳細はこちら
  • 地域医療情報連携ネットワークシステムの構築 →詳細はこちら

病院情報管理システムの構築、管理、運営

医事課医療情報担当とともに病院情報システムの安定稼動を実践しており、基幹システムである電子カルテと部門システム間における円滑な連携と保守管理により日常の診療業務を支えています。病院情報システム端末のセキュリティ対策として、FWや侵入防御装置IPSによる境界防御に加え、感染端末の検知隔離、USBメモリ等の外部媒体の利用状況把握、KUIC端末を含めたマルウェアリスクを管理し定期報告しています。VPNの集中管理を行い、システム復旧に向けたオフラインバックアップの強化やゼロトラストの環境構築に取り組んでいます。医療用端末では顔認証を用いた2要素認証を取り入れ、キー操作を必要としないログイン認証の実現と利便性の向上を図っています。仮想サーバーを基盤にしたシンクライアントシステムを構築することで、費用を圧縮しながら、臨床研究棟等の端末からも電子カルテを閲覧できる環境を提供し、アンドロイド等の小型端末によるカルテ閲覧や看護業務の効率化、実施入力を支援しています。病院情報システム内の情報はDWHに格納しており、依頼や目的に応じたデータの抽出や出力業務、利活用促進を医療情報担当と総合臨床研究部(データ管理センター)で支援しています。院内コミュニケーションのツールとして導入したサイボウズガルーンやTeamsのチーム登録を管理し、院内職員の円滑な情報共有を支援しています。くまもとメディカルネットワークの利用推進に向け、RPA(Robotic Process Automation)による業務自動化の立案と開発、実装を主導し、文書・画像の送受信支援による業務軽減や医療DXに取り組んでいます。

院内ネットワーク構築、管理

患者データベースや参照システム、電子カルテ、院内外のネットワーク機器を介す各システム間の情報通信を常に安全に実施するため、計画的な機器更改による情報ネットワークシステムの環境整備、通信管理、セキュリティ対策の実務を担っています。令和2年にはFWや認証サーバーを更改し、IPS導入により外部からの侵入検知と遮断、ネットワーク機器の安全な通信、情報漏洩防止対策を実践しています。令和4年度にはメインスイッチや棟スイッチの更改を順次完了しています。

診療録管理

診療記録の適切な管理は、診療・教育・研究の根幹です。当部は下部組織に中央病歴室を配置し、電子カルテに保存された診療記録の監査を実施しています。診療情報管理士を含む職員と監査担当医により退院時サマリ等の文書類、保険診療や医療安全に係る記録などの質的・量的監査を実施しています。「診療録等記載マニュアル」を適宜改訂し、診療報酬指導室や医療の質・安全管理部等の院内関係部署と協力しながら、学生や教職員への教育指導、適切な診療録管理体制の整備を行なっています。中央病歴室内にはスキャンセンターを設置し、紙媒体の文書類を監査の上で電子化し、電子診療録として保存管理する業務を行なっています。医療行為に関する説明同意書の標準化や適正な院内文書の管理に取り組み、診療録管理専門部会委員による確認作業を経て病院長承認を得ています。

次世代医療人養成教育

医学部医学科や大学院医学教育部、大学院保健学教育部、病院総合臨床研修センターと共同し、学部学生や大学院生、卒後研修医に対する次世代医療人教育に携わっており、次世代ヘルスケアシステムの構築、データ利活用推進による先制医療、予防への取り組みなど、IT・ICTを真に活用できる人材の創出を目指しています。令和5年度から工学系学生を中心とした医療情報分析アシスタント制度を主導しており、日本医療情報学会認定医療情報技師の資格取得を想定し、データの抽出から変換出力分析までを一気通貫に担える人材の養成とキャリア拡充に取り組んでいます。

院内がん登録

本院は平成18年に「都道府県がん診療連携拠点病院」に指定されています。熊本県がん診療連携協議会の一組織である「熊本県がん診療連携協議会幹事会がん登録部会」は、熊本県における院内がん登録の普及啓発、登録精度向上、登録データの活用等の活動を行なっています。がん登録センターは、がん登録部会の運営およびがん診療連携拠点病院として院内がん登録の実務を担っており、登録データをがんセンターや病院ホームページに掲載しています。県内のがん診療連携拠点病院を中心にがん診療の状況を年度集計し、院内がん登録の実務者向け研修会や情報交換の定期開催を通じ、熊本県におけるがん対策の推進に取り組んでいます。

地域医療情報連携ネットワークシステムの構築

「熊本県地域医療等情報ネットワーク連絡協議会」の構成委員としてくまもとメディカルネットワーク(KMN)の推進に参画し、運営委員会委員長として活動しています。熊本大学の第4期中期目標・中期計画に基づき、県や医師会と連携し、本院のKMN利用を推進するための具体策を検討提案するコアメンバー会議や活用推進PT(プロジェクトチーム)を主導しています。令和5年1月には医療サービス課KMN担当の協力により外来紹介患者の参加同意運用を開始し、令和6年2月時点で累計で3.5万名を超える新規参加同意を本院患者から取得しています。令和2年7月豪雨では救急搬送モードを用いた災害医療時の活用実績を紹介しています。国立大学病院医療情報遠隔バックアップシステム(Geminiプロジェクト)の管理運用を主導し、電子カルテ停止を想定した災害訓練においてバックアップデータの活用に取組んでいます。