熊本大学大学院生命科学研究部 乳腺・内分泌外科 講座 患者さま・一般の皆様へ 医療者・医学生の皆様へ

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術前短期ホルモン療法
~ホルモン療法反応性予測マーカーの確立~


はじめに

乳癌に特徴的な治療としてホルモン療法があります。その効果と副作用、また経済性などの面で患者様へのベネフィットの高い治療法として大変重要です。実際にはホルモン療法の効果は人それぞれで、予測する指標として確立しているのはホルモン受容体(エストロゲンレセプター)ですが、増殖マーカーであるKi67も有力とされています。この研究では、ホルモン受容体陽性で手術を受けられる予定の患者様に、手術を待っている間の短期間にホルモン療法を加え、服薬前と後での腫瘍の生物学的特性を調査して、治療が有効な方、あるいは有効なように見えて実はそうではない方を選別する予測マーカーを検索します。

対象

本研究は、2013年8月より臨床試験と同期して開始しており、現在も行っています。目標登録数を200件としています。

研究内容及び結果

治療前後の組織や血液を用いて、包括的にマーカーを検索します。腫瘍組織のDNAよりさまざまな遺伝子の増幅パターンや変異を検索します。また血液検査で治療反応性を予測することのできるマーカーの確立を目指します。現在検索中です。

医学上の貢献

ホルモン受容体陽性の乳癌患者様の治療方針を決定するうえで、化学療法など他治療の追加が不要であることを判断できるようになり、また逆にホルモン療法の効果が期待できない患者様を選別して確実に追加治療を行うことが可能になります。

研究対象者の方へ

本研究の実施過程及び、学会や論文等で結果を公表する際に、患者様を特定できる情報は一切含まれておりません。

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