入局をお考えの先生方へ
一緒に乳腺・内分泌外科の診療および研究をやってみませんか
当科では幅広く医局員を募集しております。研修終了後3年目(後期研修)の方、それ以降の方、他の診療科の経験者(ドロップアウトの方はお断りです)、臨床腫瘍医を目指すために短期的に乳癌を勉強したい方、大学院で研究を希望される方、熊本県外に勤務しているが将来熊本県で乳癌診療に携わりたい方などの入局も歓迎しております。後期研修プログラムについては下記ホームページを参照ください。
乳癌診療は、臨床腫瘍学を学ぶ上でモデルケースと考えられています。乳癌は薬物療法や放射線療法に反応性がよく、治療オプションが多数存在します。これらをいかに有効に使用するかに関するエビデンスも豊富に存在し、Evidence-Based Medicine を実践する上でも理解しやすい領域です。また、内科、外科、形成外科、放射線科、病理科など複数の 診療科のスペシャリストにより集学的治療が実践可能な癌です。患者さんの年齢も比較的若くて社会的な役割を担っている方が多く、治療に対するニーズが多様です。このニーズに応えるために医師・看護師、薬剤師、栄養士などが集まり、業種を超えたチーム医療が実践されています。癌研究においても乳癌は最先端を走っており、乳癌で行われた研究は他の固形癌の研究に数多く応用されています。
医局のモットーは楽しく仕事ができることです。楽しさには当然厳しさも備えています。頑張った後に充実感ととともに喜びが得られるものです。診療を除き、基本的に強要される仕事はありません。自主性を尊重し、各人のペースに合わせた形で研究などはすすめられており、やる気のある人はどんどん仕事をすすめ、海外も含めて見聞を広げていくことができます。大学医局ではありますが、「つらくても医局の強制的な流れに乗っていれば安心」、というネガティブな心づもりはナンセンス!自分の力で将来をいくらでも切り拓くことができます。当科ではバックグラウンドにかかわらずやる気のある方、チーム医療などの担い手になる思いやりのある方などを募集しています。医局の歴史を一緒に作っていきましょう!
当科で取得可能な専門医は外科専門医(日本外科学会認定)、乳腺専門医(日本乳癌学会認定)、がん薬物療法専門医(日本臨床腫瘍学会認定)、がん 治療認定医(がん治療認定医機構)などがあります。「外科専門医」のハードルが高いと思うかもしれませんが、これまでに入局した先生方は皆問題なく取得されていますよ。正直に言いますと、医局の歴史はまだ浅く、所属医師の数も少ないため、関連病院などの決まった就職先は多くはありません。ですが、考えてみれば、近年、乳癌の罹患患者数はうなぎのぼりであることは周知の事実ですし、それとともに乳癌の治療内容は他の癌腫の診療の片手間に行うようなレベルではなくなっています。検診の分野も、これからますます忙しくなります。よって、将来には必然的に、乳腺専門医のニーズは非常に高く、十分な研修後は「引く手あまた」は間違いなしです!
各種専門医について
若い先生方にとって専門医取得は大きな目標の一つと思 います。当科で取得可能な専門医は外科専門医(日本外科学会認定)、乳腺専門医(日本乳癌学会認定)、がん薬物療法専門医(日本臨床腫瘍学会認定)、がん 治療認定医(がん治療認定医機構)などがあります。がん薬物療法専門医取得には複数のがん診療の経験が要求されており、当科単独の診療では取得困難です。このため当科では他の診療科(血液内科等)と協力し専門医取得可能な条件を満たすようにしております。2007年12月末時点で熊本県内に乳腺専門医は4名、がん薬物療法専門医はおりません。いずれの分野も早急に専門医が必要であり、今後もニーズの高い分野です。下に専門医取得までのシェーマを示します。いずれの専門医も臨床研修開始後最短で7~8年以内で取得可能です。しかしながら、本来、専門医は患者さんからのニーズに十分に応えられる医療技術と知識と見識を備えた30歳後半以降に取得すれば十分と考えています。また、当院は各種学会の研修指定病院であるとともに、当科には各種専門医の指導医がおり、十分な指導体制がとられています。
研修先について
大学単独での研修は困難ですので、他の医療機関と連携 し、研修を行っています。現在、研修可能な病院は熊本市民病院、熊本労災病院があり、そのほかに各がんセンターなどに国内留学し研修することも可能です (要相談)。当医局に所属し、いろんな場所での研修し、専門医取得に準備します。
大学院について
医師人生の中でしばらくの間研究生活の中に身を置き、いろいろな考えをまとめる時間は非常に貴重です。その貴重な時間を与えてくれるものが大学院での研究生活です。大学院では学位を取得することが最大の目的ですが、研究生活の中で、物事を科学的に解釈し、研究を計画し、実行し、その結果を数年かけてまとめていく作業は、科学者としての基本を学ぶ上で極めて重要です。現在では、臨床を行う上でも、多数の論文を読み、evidenceを理解し診療する必要があります。また、多くの治療薬、特に分子標的治療薬が臨床応用されてきており、これらの薬剤のメカニズムや人体への作用について深く理解するためには大学院レベルでの研究体験は不可欠なものとなっています。そのほかにも、大学院生時代は患者さんを持つことが少なく、自由になる時間がたくさんあり、日頃できなかった他の勉強や物事を考える時間があります。臨床をひと休みするという意味ではなく、その後の臨床医としての深みを得るために大学院はあります。おおいにその機会を活用するべきではないでしょうか。大学院で研究に興味がわき、さらなる研究を求め海外留学することも可能です。各種専門医を取得する年齢は遅くなりますが、前述の如く、専門医は患者さんからのニーズに十分に応えられる医療技術と知識と見識を備えた30歳後半以降に取得すれば十分です。
当科での大学院のオプションは、当科に所属し、乳癌を中心とした臨床材料を用いて、各種生物学的因子の臨床上の重要性を解明すること(当科研究内容については乳腺・内分泌外科学分野ホームページを参照ください。)、あるいは、他の基礎系講座に出向し、基礎研究を行う2つのコースを準備しています。
入局に関するお問合せ先
入局についてのお問い合わせは下記のいずれかまでご連絡ください。
- 医局代表 breast@kumamoto-u.ac.jp
- 医局長 冨口麻衣 toma5889*gmail.com
- 診療科長 山本豊 ys-yama*triton.ocn.ne.jp
- 医局長・診療科長のアドレスは、*を@に変換してメールください。