既存試料・情報を用いる研究についての情報公開
本学では、医学系研究に協力して下さる方々(以下研究対象者)の利益と安全を守り、安心して研究に参加していただくように心がけております。こちらに記載されている研究については、既存の研究の目的のため収集・保存された試料・情報を用いる研究で、直接研究対象者からインフォームド・コンセントを取得することが困難であるため、情報公開をさせていただいております。
こちらの文書は研究対象者の皆様に、情報公開をするとともに、研究参加を拒否または同意撤回の機会を保障する為のものになります。
なお、研究参加を拒否または同意撤回されても一切の不利益はないことを明記させていただきます。
受付番号 |
倫理 第 1553 号 |
課題研究 |
乳児期黄疸患者の十二指腸液を用いた胆道閉鎖症の診断に関する研究 |
本研究の実施体制 |
研究機関名称 |
熊本大学大学院生命科学研究部 |
研究機関の長 |
安東 由喜雄 |
研究責任者 |
日比
泰造(熊本大学大学院生命科学研究部、小児外科学・移植外科学、教授) |
研究担当者 |
吉井
大貴(熊本大学病院、小児外科・移植外科、非常勤診療担当医師)、山本
裕俊(熊本大学病院、小児外科・移植外科、講師) |
本研究の目的及び意義 |
胆道閉鎖症は原因不明の肝内・肝外胆管炎症性閉塞疾患で葛西手術(肝門部空腸吻合術)を行わなければ、1歳までに胆汁うっ滞性肝硬変で死に至る指定難病です。胆道閉鎖症の確定診断のためには、小開腹もしくは腹腔鏡による胆道造影が必須です。乳児期に黄疸をきたす原因疾患には、胆道閉鎖症だけではなく、新生児肝炎、シトリン欠損症、アラジール症候群、進行性家族性肝内胆汁うっ滞症、先天性胆道拡張症、ミトコンドリア病など様々な病気が存在します。胆道閉鎖症ではない患者様に対する不必要な侵襲的な胆道造影を可能な限り避けるため、侵襲の少ない精度の高い検査が望まれています。胆道閉鎖症を診断・除外するために行う検査には、血液検査・腹部超音波検査・十二指腸液検査、肝胆道シンチグラフィー、MRIなどがあります。我々は、検査の中でも、十二指腸液検査に着目しており、胆道閉鎖症の診断・除外における重要性が高い検査であると考えています。本研究では、十二指腸液検査結果だけでなく、各種検査の診断精度も同時に解析することにより、胆道閉鎖症の診断において意義の高い検査を再確認し、乳児期黄疸の患者様における新しい胆道閉鎖症診断(除外)プロトコールを確立することにより、胆道閉鎖症ではない患者様における不必要な開腹手術の減少を目指しています。
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研究の方法 |
胆道閉鎖症が疑われて、2000年1月~2018年3月までに、熊本大学病院 小児外科・移植外科に紹介された患者様が対象となります。電子カルテから得られる患者情報、各種検査結果、画像検査所見をまとめて、胆道閉鎖症の診断(除外)精度を後ろ向きに調査します。研究成果は、学会や論文として発表します。 |
研究期間 |
2018年8月27日から2020年3月31日まで |
試料・情報の取得期間 |
2000年1月~2019年3月31日 |
研究に利用する試料・情報 |
研究に用いた患者情報およびそれから得られた数値データは、論文等による研究成果の最終報告から少なくとも10年間保存します。電子データは、当医局内において記録メディアで保管し、第3者が容易にアクセスできないように厳重に管理します。また、それらの情報等を廃棄する場合には、個人情報が特定できないようにして廃棄します。 |
個人情報の取扱い |
研究対象個人を識別しうる種目として、生年月日、性別、出生週数、出生体重、病名、血液・十二指腸液検査結果、画像検査所見、予後があります。連結可能匿名化を行い、研究番号を割り付けて取り扱います。対応表は研究責任者が管理し、原簿として鍵のかかった部屋に厳重に保管します。個人情報を外部機関へ提供することはありません。研究成果は、研究対象者個人が特定できないようにプライバシーの保護のための措置を行った上で、学会あるいは論文として発表します。 |
研究成果に関する情報の開示・報告・閲覧の方法 |
ご要望があれば、患者様とそのご家族が読まれる場合に限り、他の患者様の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内において、研究成果をご覧頂けます。下記担当者までご連絡ください。 |
利益相反について |
本研究は、診療によって得られたデータを使用するため研究費は生じません。本研究の利害関係の公正性については、熊本大学大学院生命科学研究部等臨床研究利益相反審査委員会の承認を得ております。今後も、当該研究経過を熊本大学生命科学研究部長へ報告すること等により、利害関係の公正性を保ちます。利益相反を適切に管理し、公正かつ健全な研究を遂行し、患者様の利益を優先します。 |
本研究参加へのお断りの申し出について |
本研究参加へのお断りの申し出について
この研究に、ご自分のデータを使用してほしくないと思われる場合は、その旨下記の対応窓口までお申し出ください。それまでに収集されたデータを一切使わないようにすることができます。その場合でも、通常の診療などで不利益を受けることは全くありません。上記の調査期間中であれば、いつでもお断りいただけますが、お断りの申し出の時点ですでに論文などに発表されている解析結果は廃棄することができません。 |
本研究に関する問い合わせ |
熊本大学病院 小児外科・移植外科
担当者:吉井大貴、山本裕俊
連絡先:熊本大学病院 小児外科・移植外科医局
〒860-8556 熊本県熊本市中央区本荘1-1-1 電話番号 096-373-5616 |
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