がんの患者さんが、じぶんの身体のこと、治療のこと、がん専門医・かかりつけ医・看護師・薬剤師などに知ってもらい、安心して治療が続けられるように皆で使っていく一冊のファイルが「私のカルテ」です。
がんの患者さんが、じぶんの身体のこと、治療のこと、がん専門医・かかりつけ医・看護師・薬剤師などに知ってもらい、安心して治療が続けられるように皆で使っていく一冊のファイルが「私のカルテ」です。
「私のカルテ」とは、患者さん自身が持ち歩く、がん治療の経緯がわかるものです。
「私のカルテ」は、がん診療連携拠点病院のがん専門医が必要と判断した患者さんへ発行します。対象となるがんの種類は、胃がん・大腸がん、肺がん、肝臓がん、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮体がんです。
診療計画書・診療記録・情報共有書・歯科受診情報・お薬手帳入れなどが入っています
熊本県では、いつでもどこでも質の高いがん治療を安心して受けていただくために、県下共通の熊本県がん診療連携クリティカルパス「私のカルテ」(以下「私のカルテ」という)を策定し、平成22年3月より運用を開始いたしました。
2006年のがん対策基本法の成立にともない、がん診療の均てん化を目指して設置された「がん診療連携拠点病院」には、「がん地域連携クリティカルパス」の作成・運用が義務づけられました。
熊本県では、「がん地域連携クリティカルパス」のことを「私のカルテ」と呼び、2010年に5大がん(胃がん,大腸がん,肺がん,乳がん,肝がん)から、運用を開始しています。
2014年の大幅改訂、2021年一部改訂を経て現在では、婦人科がん、前立腺がんを加えた7つのがん種の県内共通パスを有しています。2023年度末までに、延べ9,553名(図1)の患者さんに活用されており、全国でもトップクラスの運用実績を誇っています。