熊本大学大学院生命科学研究部 乳腺・内分泌外科 講座 患者さま・一般の皆様へ 医療者・医学生の皆様へ

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乳がんQ&A ~乳がんの最近の傾向~


Q1.乳がんは増えているの?

A1.日本における乳がんは、欧米に比べれば罹患率(乳がんにかかる割合)や死亡率とも先進国の中で最下位でした。しかし増加傾 向は緩やかながらも右肩上がりで、亡くなられる方も年々増加してきています。2000年は約34,000人の方に乳がんが発生し、約9,200人の方が乳がんのために亡くなられました。今後もこの傾向は続くと予想され、2015年には48,000人の方に乳がんが発生し、約11,500人の方が亡くなられると推測されています。

2003年 熊本県健康づくり推進課による調査では、50代女性に発生した3,693人のがん患者さんのうち、566人[15.3%:第1位]が乳がんでした。

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Q2.乳がんになりやすい年齢は?

A2.女性の死亡原因で、特に30~64歳で乳がんはトップです。乳がんとなるピークは50~60歳後半であり、その年齢より前の40歳になったら、乳がんになりやすい年齢になったと自覚して、定期的な検診を受けましょう。

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Q3.乳がんの発生する場所は?

A3.左右差はありません。場所は外側の上部が最も多く、約45%。ついで内側の上部が約25%です。ただし、どの場所でも発生する可能性はあります。また、乳房の大きさとは関係ありません。

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Q4.乳がんの症状は?

A4.乳がんに気づく大部分の方は乳房のしこりとして見つかります。痛みの大半は、乳がんとは関係のない良性の病気です。しかし、自覚症状で判断することは危険で、良性腫瘍の中には、検査をしないとわからない微妙な病気もあり、専門の医師を受診することが大切です。そのほかに、くぼみ、ただれ、皮膚の変化、乳頭からの分泌物、わきのしこりに注意が必要です。

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