これまでの診療は、医師法にて無診察治療等が禁じられていることもあり、患者が医療機関を受診し、医師が直接診察や治療を行う対面診療が基本とされていました。しかしながら新型コロナウィルス感染症の拡大に伴い、「オンライン診療」、「オンライン受診勧奨」、「ホットライン」等の新しい形のさまざまな医療サービスが利用されるようになっています。
オンライン上の診察が展開されるようになり、かつては診察の基本的な手技である聴診さえも困難であったのが、情報通信機器の飛躍的な技術の進歩に伴い、専用の機器を使用することによって、リアルタイムで心音や呼吸音および患者と医師の映像も共有することが可能となってきました。
また、情報通信機器を用いた診療の拡充は、離島や僻地といった医師の不足する地域への重要な医療提供手段としても注目を集めています。
このような現状を踏まえ、遠隔診療トレーニングセンターでは、オンライン診療の質を対面診療に近づけるための専用の機器の使用に習熟した医師やメディカルスタッフの育成を行っていきます。医療人材の育成にあたっては、対面とオンラインにて学習の場を提供し、教育の機会の地域格差の是正に努めて参ります。
当センターが最新の技術の恩恵に預かり、皆様の診療の質の向上に貢献できますと幸いに存じます。
遠隔診療トレーニングセンター
特任助教 尾池 史
準備中