肝移植の手引き
はじめに
肝臓は、命を保つためにどうしても必要な臓器のひとつです。肝臓は腎臓などと違って一つしかなく、その働きが決定的に悪くなるとヒトは亡くなってしまいます。肝臓の病気はたくさんありますが、お薬や、通常の手術で治るものも少なくありません。しかし、他にどうしても治療方法がなく、しかも肝臓を取り替えれば、その病気から逃れることができるものもあり、そのような場合に、「肝臓移植」が治療手段として考えられることになります。本小冊子は、肝臓移植を考える必要がでてきた患者さんに正確な情報をわかりやすくお伝えして、治療方法の選択の助けにしていただくために作られました。ただし、医学医療は常に変化していますので、本書の内容が常に最新で実情を反映しているといえないこともあります。その時々の、医師や看護師の説明もよく聞いていただき、またほかの多くの情報源も参考にしていただいてお考えいただきたいと思います。