患者様へ

肝移植の手引き

2.食事について


 術後は免疫抑制剤を内服することで普通では抵抗力があり感染しない病原菌に感染することもあります。そのため、移植後は食事について以下のことに注意して下さい。

『摂取可能な食品の目安』
移植~3か月まで 3か月~半年 半年以降
「加熱ラップ食」
  • ・ロングライフ牛乳
  • ・ペットボトルや缶入り飲料
  • ・パック詰めのヨーグルト・ゼリー・プリン類(賞味期限が比較的長く、パックに小分けされたもの)
  • ・小袋入りの菓子類
  • ・小袋入りの乾燥海苔
  • ・小袋入りのふりかけ
  • ・缶詰の果物
「植物性の生ものもOK」
  • ・生野菜
  • ・ペットボトルや缶入り飲料
  • ・生の果物(グレープフルーツ以外)
  • ・漬物・梅干し
  • ・納豆(抗凝固剤内服の方は不可)
  • ・マヨネーズ
  • ・アイスクリーム
  • ・生クリーム
  • ・チーズ
「動物性の生ものもOK」
  • ・生卵
  • ・刺身など
    ※但し、食中毒などが流行する時期は避けたほうがいいでしょう。


注意

  • 移植~3か月までは、漬物や瓶入りの佃煮や佃煮海苔はやめましょう。(但し、一回分ずつパック詰めになった佃煮海苔は食べられます)
  • 移植~3か月までは、大福・ケーキなどの生菓子、いきなり団子など賞味期限が2~3日程度の短い食品は避けましょう。
  • インスタント食品、スナック菓子類は、術後肝機能や血糖が不安定であり、移植された肝臓への負担を考えて控えめにして下さい。
  • プログラフの血中濃度を上昇させるためグレープフルーツは摂取できません。

その他

  • 移植後は、肝機能がしばらく不安定であり、糖を代謝する働きも低下します。また、体重が急激に増えることも体の負担となります。そればかりか、高血圧になったり、腎臓への働きにも影響します。濃い味、油ものは控えめにして良質のたんぱく質をとることも心掛けましょう。
  • 口の中を清潔にしましょう。実際、食道にカビがつき食べられなくなった方もいました。
  • 退院してからも、九州地方は全体的に水道水に湧き水を利用しているところも多いため、一度沸かしたものを飲用したほうが好ましいです。
  • 健康食品などについては、一部免疫抑制剤に悪影響を及ぼすものもあります。使用される前に一度医師にご確認下さい。
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