看護師のための助産婦診察シミュレーション教育
概 要
平成19年度分娩件数は180例で1人の助産師が分娩介助する産婦は年間7~8例である。分娩進行状況を観察するため内診は、助産診断過程の重要な助産技術のひとつである。しかし前述した分娩件数では、熟練した技術修得は難しい。そこで出産前の子宮頚部検査実習モデルを使ったシミュレーションは、正確な助産技術を取得することを目指している。
対 象
新人助産師(希望者)、経験者で希望者及び助産師学生(希望者)
研修習得内容
正確な内診技術を習得し、助産診断ができる
- 医療安全の確保
- 安全確保対策の適用の判断と実施
→準備、環境設定
- 事故防止に向けたチーム医療に必要なコミュニケーション
→施行時先輩助産師に確認、指導依頼
- 適切な感染管理に基づいた感染防止
→消毒方法の理解と実施
- 患者及び家族への説明と助言
- 内診に関する患者への十分な説明と患者の選択を支援する働きかけ
- 家族への配慮や助言
- 的確な判断と適切な内診技術の提供
- 知識と根拠に基づいた内診技術の必要性の判断
→内診の必要性の理解
- 技術の正確な方法の熟知とリスクの予測
→正確な手順の理解、内診によるリスクの回避
- 患者の特性や状況に応じた内診技術の選択と応用
→年齢や状況を判断した内診の技術を選択
- 患者にとって安楽な方法で看護技術の実施
→手順の熟知、内診時の苦痛軽減
- 看護計画の立案と実施した看護ケアの正確な記録と評価
→実施内容、内診所見の観察と記録
以上の内容は、厚労省新人看護職員臨床実践能力看護技術を支える要素に準拠している。