患者様へ

肝移植の手引き

(2)レシピエントの入院から手術まで

 レシピエントは、手術の約2週間前に入院します。もちろん、緊急入院の場合は異なります。入院後、すでに外来で行っている検査に追加の検査や、あるいはやり直しの検査などを行うと共に、内科、歯科、その他関係の科の先生にも診てもらい、たとえば感染病巣が無いかどうかなどのチェックを受けます。まれにしかありませんが、この間の検査で移植に不適当と判断されるような事態が生じたり判明した場合、手術が延期になったり中止になったりすることがあります。

 この手術前の入院期間に、病棟にも慣れ、また他の移植患者さんたちからいろいろな情報を得ることも多いと思います。インフォームドコンセント(手術に関する説明とそれに対する同意のサイン)は、入院前あるいは入院後早々に行います。この手続きは2回行い、2回目は通常手術の直前(手術の数日前から前日にかけて)に行われます。手術の同意書として用いている「依頼書」の見本を示します(図9)。

図9 手術の依頼書
図9 手術の依頼書
入院時の準備物品について
  • 保険証、印鑑、診察券
  • 戸籍抄本(保険証で確認できる範囲外の方がドナー候補の場合)
  • 洗面用具、入浴用品(石鹸・シャンプー)
  • 食事用品(箸・湯呑み・スプーン・楽のみorストロー付コップ)
  • 下着類、タオル、バスタオル、スリッパ、紙おむつ、腹帯、T字帯、ティッシュ、マスク
  • 寝衣:術後はドレーン類が多く病衣レンタルを多くの方が利用されています。術前や術後安定したら御本人の寝衣が使用可能です。
  • ふた付きの容器(箸やコップを入れるタッパーなど):レシピエントの方のみ
  • 哺乳瓶、粉ミルク、ミルトン容器(必要に応じて小児のみ)

※入院後に病棟看護師より術前の準備物品について再度説明があります。

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