小腸移植の手引き
脳死小腸移植の費用
小腸移植に関しては、生体、脳死、ともに、現在は医療保険適応外(自費)であります.入院費、手術費、薬剤費などの全医療費が自己負担となります。現在、保険適応になるよう国に働きかけております。なお、一部の大学(東北大学)では、脳死小腸移植が「先進医療」として認可され、手術費用のみ自費でそれ以外は保険診療となることになっています。さらに詳細につきましては口頭で説明いたしますので、看護師やコーデイネーターにお気軽にお申し出ください。地元自治体の窓口や大学病院の医療福祉係にもご相談いただくようお勧めすることがあります。
小腸移植後の外来診療は、保険適応が可能ですし、主に用いられるプログラフという免疫抑制剤にも保険はききます。
なお、脳死小腸移植では、医療費のほか、臓器を搬送する実費(医師の交通費を含む)、ネットワークのコーデイネート費用(10万円)が必要となります。これらの医療費以外の費用も原則として全額患者負担となります。搬送費用は、ドナーがどこで出現したかと、どのような手段で搬送したか、によって異なります。小腸移植ではめったにありませんが、たとえば飛行機をチャーターして搬送するようなことになると2-3百万円が必要となることがあります。一方で近くの病院からの電車搬送で数万円しかかからない、ということもあります。